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特撮(時にアニメも)キャラや作品を面白く雑談するブログです。


by kosaisiarai

追悼 大平透さん

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ベテラン声優の大平透さんが亡くなられました。ご冥福をお祈りします。
重厚な風貌とその声との両方で、実に存在感のある方でした。特撮ファンにとってはやはり「マグマ大使」のゴアの声が印象的でした。実際にスーツを着て演じられた事で、ゴアというキャラに人間臭い一面も与えた功績は大きかったと思います。「私の名は ゴア。」という例のセリフと声が脳裏に蘇ります。同じピープロ作品「スペクトルマン」では、俳優として公害Gメンの室長を演じられてたし、「超力戦隊オーレンジャー」では、敵王国の帝王、バッカスフンドの声を担当されました。やはり「貫禄」という事で、ボスキャラの役が多かったですね。また、スーパー戦隊シリーズやメタルヒーローシリーズの多くの作品でナレーションも担当されました。
洋画では、テレビ版スーパーマンのクラークケント(ジョージリーブス)の声を皮切りに、「スパイ大作戦(ミッションインポシブル)」では、テープレコーダーから流れる主人公への指令の声(流行語にもなった)、ハンナバーべラアニメ「原始家族」では主人公フリントストーン、「ザ シンプソンズ」のシンプソン家の主人ホーマー、更には「スターウォーズ」のダーズベイダー、映画版「スーパーマン」のジョーエル(マーロンブランド)、映画版「バットマン」のジョーカー(ジャックニコルソン)の声も担当されています。アニメでは「おらぁグズラだど」や「ハクション大魔王」、「ガッチャマン」の南部博士、「いなかっぺ大将」の大垣矢五郎、「笑ウせぇるすまん」の喪黒福造、「おそ松くん」のデカパンの声等がお馴染みですね。(余談になりますが「オーレンジャー」では、イヤミとデカパンが共演)劇場版「宇宙戦艦ヤマト」で、敵帝国の大帝の声を担当されたこともありました。ゲストキャラも含めてまだまだ多くの仕事をされました。大平さん、長い間本当にお疲れ様でした。
# by kosaisiarai | 2016-04-14 18:13 | 他 未分類
長いスパンで見た意外なライバル_b0295775_2016441.jpg

「ライバル」と呼ばれる者同士 物同士があります。本当に良きライバル関係にあるもの同士は、お互いを意識し合い、刺激し合い、磨き合い、それでいて自分達の独自性を守りながらお互い同士が永いオンリーワンであろうとするべきものですが、第三者たちの評価によって長いスパンの間に何時しかライバルにされる事もあるでしょう。
今私がネット配信でハマっているのが、アニメ「おそ松くん(新 旧)」です。単純なドタバタギャグのモノクロ旧作に対し、平成リメイク版の新作の方はちょっとした「毒」が感じられ、後の依存性の高い毒気たっぷりの深夜アニメ「おそ松さん」への進化の途中作品にも思えます。
赤塚先生の代表作品である、そんな「おそ松」に、もし「これがライバルだ!」と言える作品があったとしたら?皆さんはきっと意外に思うでしょうけれど、私は手塚治虫先生の代表作品「鉄腕アトム」を挙げます。(実は、私も最近気が付いた事なのです。)ライバルというのは、長いスパンで見た場合、実は意外なところにいるものなのです。(「金田一少年」も長いスパンで見ると「名探偵コナン」のライバルとなるには、やはり作品が力量不足だったのかも。)
「おそ松」のライバル作品と言えば、短いスパンで言うなら、同じ少年サンデーで同時期連載されていた二大ギャグマンガの一本である「オバケのQ太郎」があります。両方とも(アトムも)3回アニメ化されているし、オバQにも何と、大人になった登場人物達を描いた漫画もあります。しかし、藤子先生の代表作品はやっぱり「ドラえもん」。一方、赤塚作品の「顔」ともいえる代表作品 代表キャラはやはりバカボンのパパよりもむしろ、おそ松をおいて他にはいないでしょう。手塚作品のアトムと同じポジションですね。一方「アトム」のライバル作品と言えば、短いスパンでは「鉄人28号」、もう少々長いスパンになると「巨人の星」が挙げられた事があります。後者の場合はアニメスペシャルで実際に一度だけ共演(これは当時としてはかなりの異例、内容は、野球で対決して結果は引き分け。)しているし、主人公の本名も「天馬飛雄」「星飛雄馬」と、確かによく似ています。
でもアトムのライバルがおそ松だと言い切れる理由としては、やはり、手塚先生と赤塚先生という、タイプのまるで違う(それでいて正反対という訳でもない)2大巨匠の作品の代表キャラであるという点以外にも、手塚と赤塚、両先生の作品ワールド全体それ自体もライバルである、という理由もあります。手塚作品なら ヒゲおやじ ハムエッグ アセチレンパンプ メイスン 等が、赤塚作品なら イヤミ チビ太 デカパン ハタ坊 ダヨーン 等といった個性的な脇役たちが、それぞれ「アトム」「おそ松」といった代表作の枠のみならず他の作品にも進出して、所謂「スターシステム」的な幅広い活躍(藤子作品では小池さんがそれに相当)をしており、主役以上にお馴染み「時にはスピンオフで主役も」になったりもしています。また、アトムもおそ松もその作品世界が時代に合わせたエキセントリックな進化(他作品もそうだし、当然と言えば当然なのですが)をそれぞれの作品特性(ハードな未来SF 異次元的とも言える不条理ギャグ)に合わせて大きく遂げている点も大きく共通しています。
何れにしろ「おそ松さん」もこれで終わりじゃ面白くない。深夜アニメなのに映画作品になった「魔法少女まどか☆マギカ」の様に、願わくば映画化されて大いに毒を振り撒いて欲しいですね。尚「アトム」はハリウッドで今度は実写化されるらしいです。

私の好きな特撮作品を例に取るなら、ライバルと言えば「シルバー仮面」と「ミラーマン」、「快傑ライオン丸」と「変身忍者嵐」、「円盤戦争バンキッド」と「バトルホーク」等がありました。余りにもお馴染みの「ウルトラマン」も短いスパンだと、初代は「マグマ大使」が、「新マン」は「スペクトルマン」がライバルと言われましたが、でも、今現在までの長いスパンにおいて「ウルトラマンのライバルは?」と言われれば、おそらく100人中99人が「仮面ライダー」と言うでしょう。
あと、作品本数は倍以上も違いますが、今ならなお一層、ガメラもゴジラの堂々たるライバルと言える(キングコングとゴジラも或る意味ライバル視されるが)、そんな時代になったと思います。
# by kosaisiarai | 2016-04-04 21:30 | 他 未分類

おそ松くん おそ松さん

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特撮とは全く関係のない、ギャグアニメに関する記事ですが、私自身が好きなのであえてコメントしたいと思います。
ギャグ漫画の神様 赤塚不二夫先生の代表作品といえば、私よりも後の世代では「天才バカボン」を挙げるでしょうけれど、私を含む団塊世代にとってはやはり「おそ松くん」ですね。私が幼少のとき、「少年サンデー」において「オバケのQ太郎」と並ぶギャグアニメとして連載されていました。私の家では週刊漫画雑誌はたまに買う程度でしたが、友達の家に行くと大抵「サンデー」「マガジン」「キング」のどれかがずらっと並んでいたし、特にサンデーの連載作品の中でも「オバQ」「おそ松」だけは今でも覚えています。
「おそ松くん」はやはり赤塚作品の原点だと言えるでしょう。後の「天才バカボン」の不条理ギャグ一辺倒の世界とは違い、ナンセンスではありながらもそれなりに現実の世界に即していた(古典落語やОヘンリーの短編小説が題材 というエピソードもしばしば有り)し、ギャグ漫画としてはまさに「何でもアリ」な内容でした。ドライで現実主義でガメツくてズルくてお調子者でそれでいて心優しい六つ子(特におそ松)のキャラも十分に感情移入出来るものでした。おそ松のキャラに自分自身を重ねていた当時の子供は、鉄腕アトムに自分を重ねていた子供よりもむしろ多かったと思います。
最初は四話(一か月分)で終わる筈がロングランに。内容としては、六つ子と両親(大きな鼻の下に螺旋ヒゲを生やした父さんと、華奢な体で一度に6人も産んだド近眼の母さん。二人並ぶと母さんの方が背が高く、まるでアトムの両親を思わせる。)の松野一家に、近所の魚屋(「もーれつア太郎」にも登場、その時の屋号が「魚〇」だった)の看板娘のトト子(作品のヒロインであり、六つ子たちのガールフレンド)を含むご近所ホームコメディで、そこにゲストキャラ(殆ど奇人変人)が加わって繰り広げられるドタバタコメディのスタイル。そして、数多い奇人変人ゲストキャラの中でも、今やファンなら十分に御存知の5大キャラ、チビ太 イヤミ デカパン ハタ坊 ダヨーン が特に傑出しており、中盤以降ではその役どころを変えて(スターシステム 手塚治虫先生の漫画でも、アセチレンランプ ハムエッグ メイスン 等がお馴染みで、ヒゲオヤジも「アトム」以外の作品でもたびたびその様な扱いで登場する。)殆ど毎回と言っても良いくらいに登場しています。
最初は名前さえ判らなかった脇役キャラ達ですが、中でもチビ太(オデンが大好物、赤塚先生の思い入れがあったのだろうか?)は後に他の雑誌に「チビ太くん」のタイトルでスピンオフで主演したくらいです。二度目のアニメ化の際に、声を当てた田中真弓さん(「ワンピース」のルフィの声)のべらんめえ調のしゃべり方がすっかりイメージとして定着し、最新の「おそ松さん」でもそのイメージがちゃんと踏襲されていたのはファンとしても嬉しい限りですね。
自称「おフランス」帰りのイヤミ(井矢見)は、作品中盤以降では六つ子を完全に食ってしまう程の、名前の通りに嫌味さ丸出しの強烈な、しかし何処か憎めないキャラ。後期になると、作品タイトルは「おそ松くん」でも、六つ子は全く登場せずに、イヤミが主演(殆ど損な役回りばかり)で内容も「バカボン」的な不条理ギャグ、といった回が多く見られました。そして、イヤミと言えば例の「シェー!」が余りにもお馴染みです。ン十年前に「シェーは古いよ。」なんて言われていたのに、今でも十分に通用する(「怪獣大戦争」のゴジラや「こち亀」は勿論の事。「美味しんぼ」の「山岡プロポーズ」のエピソードのある単行本の中にも山岡士郎の「シェー!」のポーズのシーンがあります。)ネタですね。後にも先にも、漫画やアニメから生まれた多くの流行語の中でも「シェー!」」以上に全国的に幅広く蔓延し流行したギャグが他にあったでしょうか?
他にも、発明家のデカパン。ドラえもんのポケットの様に何でも出てくる大きなパンツも彼の発明?と思いたくもなります。でも、パンツの中に収納した物が臭くならないのかな?「ちびまる子ちゃん」の山田君のキャラを思わせるハタ坊。人間離れした体の構造を持つとしか思えないダヨーン。と、六つ子の存在感を食ってしまうキャラ達。
そんな「おそ松くん」の世界の十年後を描いたのが、赤塚先生の生誕80年を記念して制作された深夜アニメ「おそ松さん」です。前作のアニメではすっかりイヤミとチビ太のキャラに食われ、すっかり影が薄くなっていた六つ子でしたが、再び原点に戻って、主役はやはりあくまでも六つ子。しかも、今まではまるで鋳型から抜いたようでそれぞれ見分けが付かないくらいだった6人が、今回はそれぞれの性格の違いは勿論の事、外見上もマニアなら一目見てきちんと区別が付くくらいに差別化(それぞれにスーパー戦隊の様なイメージカラーまである)されており、かつ、6人の兄弟としての序列もきちんと設定されています。それでいて6人全員何処か頼りなく、純真でジュブナイルな心のまま大人になった様な可愛さがあって憎めないキャラが、当時、おそ松に自分を重ねたかつての少年たちや、「そんな男の子って近所にいたよね!」という婦女子の心をつかんだのでしょう。ヒロインキャラであるトト子(キャラデザインが「ひみつのアッコちゃん」にまんま使われたことは余りにも有名、これもスピンオフ?)を、アイドル志望の、所謂「萌えキャラ」にした事も成功の要因だったのでしょう。(実家の魚屋は、プロボクサーの夢破れた兄貴が継いだと思われる。)あと、作品やキャラ全体の概要についてはネット検索で「ウィキ」を見た方が早いでしょう。
余談ながら、ギャグ漫画に子供として登場する登場人物が大人になった「その後」を描いた作品は、「おそ松」以外にも、劇画版「オバケのQ太郎」があります。オバケの寿命は人間よりはるかに長いこともあって、独身で未だに定職に就いていない(おそ松さん達六つ子も同様)オバQが、大人になって就職、結婚して家庭を持ったかつての友人達に会いに人間の世界に再びやって来て、子供時代の思い出話にふける、といった単発作品です。この作品はおそらく、劇場版アニメ「ドラえもん」で、しずかちゃんとの結婚を明日に控えたのび太のエピソードの下敷きにもなったのでは?と思います。
ついでの余談ながら、ちばてつや原作のアニメ「ハリスの旋風」の中で。「お前なんか、国松じゃなくてチョロ松だ!」とヤジられるシーンがありますが、当時そのシーンで腹を抱えて笑ってしまった子供はきっと多かったと思います。勿論、作り手の意図(本当は笑わせるつもりではなかった)とはまるで無関係に ですが。
# by kosaisiarai | 2016-03-03 17:58 | アニメ 他

追悼 水木しげるさん

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かなり長いこと当ブログを留守にしてしまい、申し訳ありませんでした。実生活でも苦労というよりは苦悩の連続で、ここに来る余裕がなかなかありませんでしたが、久しぶりに追悼の書き込みをします。
「ゲゲゲの鬼太郎」の水木しげる先生が亡くなられました。特撮では、古くは「悪魔くん」「河童の三平 妖怪大作戦」がお馴染み(どちらもアニメ化もされている)でしたが、近年では、代表作である「鬼太郎」も、「月曜テレビランド」や、オリジナルのビデオ作品や、はたまたウエンツ瑛士主演の映画で何度か実写化されました。漫画家としてのデビュー作「ロケットマン」は、見た目だけならどう見ても「スーパーマン」のパロディにしか見えませんでしたが、妖怪研究家でもある先生のその後の一連の怪奇漫画でその才覚を表してきたと思います。また、水木先生はラバウルの戦線で死線を彷徨われた事でも知られ、その時の経験を手記や漫画にもされ、戦争反対を訴え続けていました。
先生の代表作「鬼太郎」は何度もアニメ化され、その独特の作風がアニメファンから愛され続けました。中でも第五期「ゲゲゲの鬼太郎」は、ヒロインキャラであるネコ娘の萌えアイドルぶりが話題になりましたが、それ以外にも、ダークな作風の深夜放送アニメ「墓場鬼太郎」や、先述のウエンツ瑛士主演の実写映画、さらにはNHKの朝の連続ドラマ「ゲゲゲの女房」の話題も加わって、かつてない一大ブームになった様にも思います。同じ時期に私は、鳥取県境港市の「鬼太郎ロード」に友人と旅行もしました。
水木先生オリジナルも含む妖怪たちは、藤子不二雄A先生の「怪物くん」に登場のモンスター達や「キン肉マン」の超人レスラーや「アンパンマンキャラ(作者のやなせたかし先生も2年前に故人に)」や「ポケモン」「デジモン」 更には今大ブレイクの「妖怪ウォッチ」、キャラではないけれど「ドラえもん」の秘密の小道具、といった子供向けの多くのアニメ作品に登場するキャラやアイテムの様に 次々と数が増えていく といった面白さや魅力があります。

ところで、水木先生の生誕100周年には是非とも第六期ゲゲゲの鬼太郎をアニメ化して欲しいですね。今度は過去の作品のストーリーのリメイクではなく、全く新しい内容で観たいです。第五期では放送期間の都合で回収できなかった伏線も六期ではちゃんと回収して欲しいと思います。以前、私の「オリジナルの怪獣怪人」のギャラリーブログで「第六期ネコ娘」の画像をアップロードした事がありますが、次期のネコ娘は「お姉さんキャラ」という事で、第五期よりは一歩奥に引いたポジションで。代わりに第三期のユメコの様な人間ヒロインキャラを出して欲しいです。

心からご冥福をお祈りします。「ゲゲゲの鬼太郎」の主題歌を歌われた熊倉一雄さんとは再会されたのでしょうか?もっとも、多くのファンの方が「先生は死んだのではない、お化けは死なない、先生は人間から妖怪にその姿を変えられただけ。」と主張されています。願わくば私もそうである事を心の底から望みたいですね。先生と同い年の丹波哲郎さんが大霊界とこの世とのメッセンジャーになられた様に。
# by kosaisiarai | 2015-12-01 20:20 | 他 未分類

巨獣特捜ジャスピオン

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宇宙刑事シリーズ三部作に続いて企画されたのが「巨獣得喪ジャスピオン」です。東映特撮における巨大戦と言えば、映画「怪竜大決戦」を筆頭に、「悪魔くん」の怪獣風巨大妖怪、「赤影」「キャプテンウルトラ」「ジャイアントロボ」の怪獣、「仮面ライダー」のキングダークや岩石大首領、「大鉄人17」の巨大ロボ戦、更には「スパイダーマン」やスーパー戦隊シリーズ等がお馴染ですが、本格的な「怪獣モノ」としては「ジャイアントロボ」以来、という事になります(怪獣も巨獣も同じ様なものでしょう。)。前年に製作された「ゴジラ」の影響かも知れません。更には主人公もまた宇宙刑事同様のメタルヒーローとしてのスタイルをそのまま受け継いでおり、更には巨獣と戦う変形タイプの巨大ロボ「ダイレオン」にも搭乗します。
内容は一応「侵略モノ」ですが、敵はサタンゴースとマットギャランの親子、という 敵組織としてはどちらかと言うと小ぢんまりとしていますが、多くの傭兵エイリアンを呼び寄せたり、多くの巨獣を手足の様に操ったり と。強大な戦力を所有しています。
しかしこの作品、どちらかと言えば酷評されている様子です。確かに私から見てもその理由が何となく分かるような気がします。
1:ヒーロー自身のイメージが宇宙刑事との差別化を十分に図れていない。2:敵サタンゴースが見るからに「ダースベイダー」もどきと言ったデザイン。3:マットギャランが冷酷さに徹しているだけで悪なりにも魅力的な描かれ方ではない。4:そして何よりも、巨獣が魅力的ではない。デザイン、設定、活躍ぶりのどれを取ってもお粗末というか、余りにも無駄使い感ばかりが目立ちます。
特に4番目についてですが、確かにデザインは他の作品にはないアバンギャルドなシュールさが目立ちますが、「キャプテンウルトラ」「ジャイアントロボ」の時の様な心弾むものが感じられないのです。予算があるからといって、ただ慣例的に美しくもない着ぐるみを毎回惰性で作っては使い捨てている、そんな感じなのです。巨獣が2体登場し、異形のエイリアンも数多く登場(使い回せよ!と言いたい)する第1話が無駄に豪華過ぎるし、毎回のダイレオンの必殺技もいつも大体同じ。傭兵エイリアンとの戦いも同じ一話の尺の中に無理やりにでも盛り込むという事もあって、短時間で倒されてリタイアする巨獣はただただ「勿体ない!」の一言に尽きます。ウルトラマンシリーズや「キャプテンウルトラ」や「ジャイアントロボ」の怪獣は1話の尺の中でもっと長時間暴れたし、更には再登場(コストの都合もあったのだろう)までしてその活躍ぶりや存在感をアピールしていました。一体一体に存在感がありました。(巨獣にも申し訳程度に「2代目」がいましたが、ジャイアントロボ並みにもっと積極的にやって欲しかったです。)
ここまで書き込むと何か苦情ばかりのようですが、やはりアバンギャルドなデザインの巨獣達は確かに他に例を観ないものです。でも、ガイガンやバラックシップの出来損ない、磁力怪獣ガルバンの劣化コピー、塗り壁や木霊の様な妖怪テイストが何かしっくりこない巨獣たちはやはり頂けません。ゴテケバなのにそれがちっとも不快じゃなくカッコいい、しかも使い回しによるコストパフォーマンスにも優れた「グリッドマン」の怪獣たちをもっと見習って欲しいですね。
最後に、ブースカにも似たマスコット怪獣ミーヤの愛嬌あるキャラも印象的でしたね。第1話に同タイプが2体登場し、1体は命を落とし。もう1体がジャスピオンに飼われます。毎回登場するミーヤは、2体あった着ぐるみを交互に使用していたのでしょう。
# by kosaisiarai | 2015-03-29 12:35 | メタルヒーロー怪人