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特撮(時にアニメも)キャラや作品を面白く雑談するブログです。


by kosaisiarai
イモラ パッキー 他 第一次ブームの円谷マイナー怪獣_b0295775_1654910.jpg

記事の内容とは無関係ですが、私は最近になって「被害者遺族の会」に入ろう!などと本気で考えるようになりました。私自身は犯罪被害者遺族ではありませんが、この事は数年前からずっと考えていました。
仮面ライダーウィザードのように、誰かの絶望を希望に変えてみたいし、そのような行為こそが、たとえ自己満足であったとしても、何を置いても、自分を「ヒーロー」と自讃できる、弱い者を守り助けてこそヒーローだ。そう言い切れる人生にしたい。今でこそ会社の仕事や町内会の役員としての仕事をかかえており、今はそこで出来る限りの働きをしたいがそこで終わりたくない。残りの人生の半分は自分自身が求める価値観のために、半分はこの世で一番可哀想な人たちの、今のままでは未来永劫乾く事が無い涙を乾かすために捧げる。そんな生き方をしたいと思っています。
天災のような災害による被害者の救済はそれを請け負ってくれる人に任せますが、犯罪被害者については、死刑廃止論を含む、加害者側にばかりに不公平に偏り、被害者側をないがしろにする今の司法の有り方と徹底的に戦いたいですね。本音を言うなら、健気に生きる若い女性達といたいけな子供達という、かけがえのない大切な社会の宝を、人命、人権両面で守り、助けたいのです。
「何時遣るの?今でしょ!」まさにそのとおりですが、私自身にもキャパがあります。決行すべきタイミングもあると思うし、それを待つ事も大切と思います。でも、決行しなかったら、自分なりにきっと後悔するに違いないと自分でもわかります。現行の法のあり方に逆らってでも、この世で一番可哀想な人たちを絶望から救う、そんな活動がしたいし、そんな自分をたとえ自讃であってもヒーローと呼べる人生にしたいです。

さて、余分な前置きが長くなってしまいました。本題に入ります。
第一次怪獣ブーム期の円谷におけるマイナー怪獣を挙げるなら、やはり「快獣ブースカ」と「戦えマイティジャック」のそれでしょうね。「ブースカ」でもっとも有名なのはイモラでしょう。イモリがモチーフらしいです。着ぐるみはバニラの改造で、バニラよりもカッコ良くなっています。奇形風だった尻尾も普通の形状になりました。「ブースカ」の初期におけるクライマックス回と言える第9話に登場。ガスタンクを襲いますが、ダイナマイトを呑み込んで昇天します。願わくば「ブースカブースカ」でもリメイクされて、松土最円によって誕生した怪獣という設定で登場して欲しかったですね。他にも、星の国から来た7人の魔術師達。「ぺギラ」の回を彷彿とさせる氷河魔女。心を持つ巨大二枚貝ミミー。人間をカボチャに変えるカボチャ星人、チャメゴンを連れ帰ろうとしたチャメ星人、魔法の壺に似た地球上の水を吸い尽くすコロリン、熊倉一雄声の暴走コンピューター。「鬼太郎」の八百八狸を思わせるドンブラ島の狸魔人。他にも織姫や河童までも登場するというファンタジックなカオスの世界が展開されます。「ブースカ ブースカ」では、ビデオ撮り映像という理由もあると思いますが、そんなカオス性が薄れたのが少々残念でした。

「戦えマイティジャック」は、当時としては珍しい60分特撮番組「マイティジャック」の後半13話分の予定を子供向けに30分番組とし、放送期間も半年に延長したものです。内容も子供たちの好みにあわせて、前半シリーズには登場しなかった怪獣も登場します。私の考えを言うなら、「ウルトラセブン」の後番組は「怪奇大作戦」よりも、「戦えマイティジャック」の方を、放送時間とテレビ局をシフトさせて放送してくれたらもっと良かったのにね!
「戦えマイティジャック」を代表する怪獣と言えば、筆頭は、胴体の半分が顔という漫画チックなデザインが印象的だった暴走巨猿パッキーでしょう。一方、パッキーの飼い主のモノロン星人はゴース星人の流用だとか。他にも、東宝映画のそれを流用した大ダコ。ケロニアの流用の巨大ミイラ。植物人間プラント。ネス湖の恐竜の生き残りのザウルス。シャプレー星人を流用した侵略宇宙忍者ドロン星人。Qに悪用させるロボットのナナちゃん(「超電子バイオマン」のビーボに似ている)。サンダーバードノ特撮に倣ったのか本物のワニを使った巨大ワニ怪獣。元Q組織メンバーの未亡人達が復讐用に造り上げた巨大ロボビッグQ(キングジョーやクレイジーゴンに比べイマイチではあるが)、等。前半では宿敵だった悪の犯罪組織Qとは無関係な内容のエピソードも展開され、子供でも楽しめる内容になっていました。

尚、やはりマイナー怪獣が登場する、第二次怪獣ブーム期作品「緊急指令 10 4 10 10」の怪獣達についてはまた別の機会に述べたいと思います。
# by kosaisiarai | 2013-10-12 17:29 | 他の円谷怪獣

快獣ブースカ

快獣ブースカ_b0295775_2585274.jpg

戦隊怪人の記事が続きました。ここで流れをいったん中断して、快獣ブースカの話題を送ります。
ファンタジックな非日常キャラが人間社会の日常世界の中に登場し、周囲に溶け込みながら騒動を巻き起こすといった内容の作品は、アニメだと「オバケのQ太郎」「ロボタン」「おらぁグズラだど!」「GuGuガンモ」等がお馴染みです。特撮では、東映の「がんばれロボコン」から「燃えろ!ロボコン」までの御町内ロボットコメディシリーズがお馴染みですが、円谷作品ではやはり「快獣ブースカ」と、その、リ イマジネーション作品である「ブースカ ブースカ」でしょう。「怪獣」を捩った円谷独自の造語である「快獣」という称号は「チビラくん」でも使われ、例えば、カネゴンやピグモンの称号でもある「珍獣」や、「ウルトラマンエース」における「超獣」などと同様に、特撮ファンにはお馴染みです。
「快獣ブースカは「ウルトラQ」の丁度一年後にスタートしたモノクロ作品です。既に「ウルトラマン」も放送されていたので、スピンオフ感覚の作品だったのでしょう。設定ではイグアナがベースらしいですが、イグアナっぽさは全く無い、丁度宇宙恐竜ゼットンに恐竜としての要素が全く無い(べムラーやスカイドンや名前だけでも恐竜のディノゾールの方がよっぽど「宇宙恐竜」していますよね。)のと同じですね。耳たぶやデベゾは完全に哺乳類のそれだし。豚のような尾(長く伸びる)以外は地球上のどんな動物にも似ていません。知能を持ち、性格は友好的で、頭のブー冠を暖めて脳細胞を活性化させれば天才的な知能を発揮するという好都合さ、自在に空を飛び、念力も使うという、食いしん坊でお人良しが珠に傷。ブースカのキャラクター設定に関しては、同時期に製作された「忍者ハットリくん+忍者怪獣ジッポウ」のジッポウとの共通点がかなり多いです。それと、±さんの当記事へのコメントにもあった、「バラサバラサ」とか「シオシオのパー」といった「ブースカ語」も印象的でしたね。後の東映の「がんばれロボコン」の、「フンギャラ」とか「ホ二ャララ」といった「ロボコン語」の先駆けですね。尚、ブースカのキャラクターとしての位置付けですが、「ドラえもん」というよりは、「キテレツ大百科」のコロ助のそれになります。キテレツ君が屯田大作少年、という訳ですね。
旧作のほうには後半から弟分の快獣チャメゴンが登場します。ユーモラスなブースカに対して、見た目が何だかオバサン風の顔のチャメゴンには最初は子供心に抵抗がありました。設定では宇宙生物が地球のリスのDNAを取り込んで生まれたらしいです。変身能力をはじめ、ブースかには無い様な数々の能力があり、初めのうちは先輩であるブースカと張り合いますが、やがて共に力を合わせて、ゲスト怪獣とか(次の記事で述べます。)と戦ったりもします。最終回ではブースカと一緒に宇宙に旅立ちました。
新作では「カモスケ」なるもう一体の快獣が登場します。モチーフはどうもカモノハシらしいです。お金にガメツいという何か嫌な性格に思えますが、意外と寂しがり屋で強情っぱり、ブースカや雄作少年(かつての大作の長男、新作ではブースカを誕生させたのは彼の方)とも最後は心が通い合いますが、このカモスケ、実質的な登場は正味2ヶ月で、旧作のチャメゴンのようにブースカとのコンビネーションでの活躍が観られなかったのは実に残念でした。
# by kosaisiarai | 2013-10-12 03:16 | 他の円谷怪獣
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東映特撮における四番目の巨大ロボが、ジャイアントロボ 大鉄人17 レオパルドンに続くバトルフィーバーロボです。勿論、戦隊シリーズでは初の巨大ロボで、ジャイアントロボと並んでトランスフォーメーションを一切しないという、まさに「原点」を意識した設定ですね。必殺技も最初は「クロスフィーバー」という、相手に突き刺さって爆発するミサイルの一種でしたが、途中から、日本の鎧武者のイメージに併せた「電光剣 唐竹割り」という、見た目もダイナミックな技に変更に。これは観る側にとっても実に嬉しい誤算だったと思うし、レオパルドンのソードビッカーに今一つの不満を感じていた人も、これなら充分に納得した筈です。実際、戦隊ロボの必殺技としては、ソードによるものが「超新星フラッシュマン」まで、この後何作品も続きます。
さて、エゴス怪人の続きの話になりますが、マニアの間で一番の人気怪人がバラリンカ(怪人)です。ネーミングのパターンも他の怪人と違い独自ですが、アラビアン調のコスチュームに女性スーツアクターの顔出しデザインがセクシー!と言うかエレガンス。「仮面ライダー」のショッカーの蜂女の戦隊バージョンと言えるでしょう。彼女に関しては先述の火の玉怪人と同様に等身大戦だけで充分だと思うのですが、御丁寧にも巨大妹ロボも出ました。でも「顔出し」デザインは、黒十字軍の仮面怪人にはないパターンで、むしろ、ヘッダー指揮官やクライム四天王の延長線上を思わせます。同じ顔出しで、大前均氏の格闘技怪人は重量感もあり、巨大戦も迫力十分でした。こういった「顔出し」怪人。他の作品、例えば「デンジマン」のベーダー怪物とかでも一部でやってほしかったですね。
あと、動物モチーフの怪人でも、ライダー怪人との差別化を図ろうという工夫が見られます。基本的には「ゴレンジャー」や「ジャッカー」に登場した怪人デザインのセンスを受け継いでいるようです。一つ一つ紹介するのは割愛しますが、全体的に、より「シュールさ」を狙っていると思います。。
「受け継いでいる」と言えば、「ゴレンジャー」の青筋仮面が、ここでは青筋怪人として全身青筋模様で登場しているのが面白いですね。
その他にも「銀河怪人」「黒仮面怪人」「ゴロンゴ怪人」といった、エゴス怪人ならではのカオスなモチーフだったり、当時の都市伝説を「口裂けj怪人」で表現したり、「ハイド怪人」なんて、まんまエイリアンのイメージだったり、カネゴンやゼニクレージーのモチーフを受け継いだ「銭ゲバ怪人」がいたり、久々に民族美術の仏像をモチーフとした「四面怪人」が出たり、極め付けは、一度死んだ幹部が「ヘッダー怪人(コンセプトが後のジャークミドラーと共通)」として復活したり、と、他作品にはないユニークさが見られます。
モチーフが多様なだけに、私のギャラリーブログでも、私オリジナルのエゴス怪人を考案しようとしてもモチーフがなかなか思い付かない、というのが現状です。
# by kosaisiarai | 2013-10-10 20:46
エゴス怪人(バトルフィーバーJ)_b0295775_16461058.jpg

「ジャッカー電撃隊」から一年間のインターバルを経て復活した戦隊モノが「バトルフィーバーJ」です。「ジャッカー」の後番組は同じ東映特撮の「透明ドリちゃん」でしたが、2戦隊の一年間のインターバルを繋いだのはむしろ「スパイダーマン」と言えるでしょう。理由は言うまでもないと思います。
本当なら「国際戦隊バトルレンジャー」というタイトルの方が良かったと、今になって誰もがお思いでしょうが、当時のスタッフには「シリーズ作品」という意識は希薄だったと思うし、それ故に、他の戦隊と比べても異色なイメージです。戦隊ではお馴染みのゴーグルマスクではなく普通に端正なマスクの「美形の戦隊」と今でも評され、中でも、歴代戦士で唯一髪のあるミスアメリカ(旧ブログでも述べましたが)は、そのハイレグコスチュームの魅力という事もあって、未だに根強いファンは多いです。それと、作品登場当時はディスコがブームで、映画「サタデーナイトフィーバー」もヒットしました。5人の戦士の隠しモチーフに「踊り」があります。ただし、その隠しモチーフは作品中で活かされていたとは言えませんでした。「電撃戦隊チェンジマン」も、モチーフである伝説獣が活かされていなかった(「ジュウレンジャー」以降のファンタジー系の戦隊で使えば上手く活きたのにね)と思います。尚バトルジャパンの踊りは日本舞踊ではなくカンフーダンスなので、念のため。
画像右上のメカブルトンみたいな怪人製造マシンから生み出される「御子」と呼ばれる怪人たちは、ネームも「〇〇怪人」で統一されます。人間が怪人に改造される場合もあるようですが、人間以外から生み出される場合もあるようです。デザインコンセプトは、初期においては「秘密戦隊後レンジャー」の、民族美術モチーフの仮面怪人と何ら変わりません。造形セオリーも殆ど頭部のみに集中。「ゴレンジャー」に出ても違和感ありません。コウモリ怪人はインカの仮面風、キバジシ怪人は東南アジア風、デスマスク怪人はヨーロピアン風、念力怪人はアフリカ風 と。そして五番目が、地中海風のシュールなマスクのバッファロー怪人ですが、ただ、奴の造形は今までの怪人とは違い、全身を造りこんだ重厚な造形になっています。何故なら、奴の回から「弟ロボ」と呼ばれる敵巨大ロボが登場するようになり、また同時に、作品の更にもう一体のヒーローであるバトルフィーバーロボがデビューを飾ります。続く六体目が古代大和テイストのドグウ怪人で、これまた重厚な全身造形。ドグウロボとの巨大戦もjこれまた重量感があります。
7体目は今度は首から下がウエットスーツという、前二回と違って軽量デザインの火の玉怪人&ロボ、デザインも今までの民族的なイメージとは打って変わって現代美術を思わせるシュールさです。予告を見た時に「この回は敵弟ロボは無理して出す必要は無い、バトルフィーバーロボの消火活動で巨大戦に替えれば良いじゃないか!」と思ったんですが、ちゃんと敵巨大ロボも出たのには参りました。その後は、スポーツ怪人&ロボ、といった具合に、身近な物事やアイテムや動物とかモチーフの敵キャラが出るようになりました。戦隊怪人におけるモチーフという点では、事エゴス怪人に関しては、次作「電磁戦隊デンジマン」のベーダー怪物と並んで、かなり融通無碍な方じゃないかと思われます。
長くなるので、この続きは「その2」で語りたいと思います。
# by kosaisiarai | 2013-09-29 16:48 | 戦隊怪人
クライムロボ その2(ジャッカー電撃隊)_b0295775_20405498.jpg

クライムロボを語る記事、その2はビッグワン登場編および劇場版に登場した怪人達について語ります。
コードネーム「ジョーカー」こと鯨井大佐の後を受けてジャッカー日本支部の隊長となったのがボディカラーがホワイトの戦士ビッグ1。戦隊シリーズにおける追加戦士の魁ですね。彼の登場で作風にも一層の明るさが増しました。ただ、放送が1クールのみなので「後半」と呼ぶには短い。でも、そんなシリーズに登場したのが、今迄とはタイプが異なる新たなクライムロボ達。
ジョーカー編ではデビル〇〇とクライムボスのコンビネーションでしたが、ビッグ1編では怪人そのものがクライムボスも兼ねるという役どころでした。そんな新たなるクライムロボ第一号が、画像にもあげた「アトミック魔女」です。名前から察するに、同じサイボーグ戦士であるスペードエースと同じエネルギーをパワーにしているのでしょう。剥き出しのメカは「ゴレンジャー」の赤面仮面をよりグロくした様。バイオリンから発する音波が武器という訳です。第二号は、後の「バトルフィーバーJ」の勉強怪人をも彷彿とさせる大頭にシルクハットという井出達の「地獄天使」。子供たちを誘拐してコントロールしようとします。しかし、この二体を見る限り、ビッグワン編のクライムロボのセオリーが見えてこない。製作スタッフも試行錯誤しているな!と思ってしまいます。
クライムロボの方向性を初めて示したのが、三番目に登場した「アリンガム将軍」です。この後、「動物+役職」というネーミングパターンに収まる訳です。続いて「空飛ぶ幽霊船」の艦長「キャプテンゴースト」、更に「クロコダイル総統」「カマキリ大酋長」「コブラ大神官」「シャチ羅漢」「カメレアン大隊長」「バッファロー提督」「イカルス大王」と続きます。幹部アイアンクローに処刑されたイカルス大王(モチーフは烏賊 だよな?」以外はビッグ1も加えた必殺技「ジャッカーボンバー」でオ倒されますが、この技、ゴレンジャーストームやゴレンジャーハリケーンの様に的に応じた武器に変化するという事で、それもまた観る側にとって一つの楽しみでもありました。
デザイン造形はまさに「首から下の造形の手を抜いたブラックサタン怪人」という表現がピッタリ。ジョーカー編のデビルウルフもむしろこちらに出して、首から下を軍服にして「オオカミ大将軍」とでもした方が良かったかも。あと、デザイン造形意匠を首から上のみにするのなら、モチーフとなる動物も、蜘蛛(ジョーカー編にデビルスパイダーがいたが)とか、コウモリや鳥(背中ではなく首の両脇から翼が生えたデザイン)とか、サソリとか、カニとか、ヒトデとか、頭部だけにその形状におけるの意匠を全て集中させる事が出来る様な動物を選ぶべきだった様に私は思いますが、あえてそうしなかったのかも知れません。それとも単なるアイデア不足による息切れだったのかも。
確かに、「ジャッカー」も、同時期放送の」ロボット110番」も、年を越さずに3クールで年内終了(一ヶ月前には「大鉄人17」も終了)しています。東映のスタッフの中で、かつてない大幅な人事改正があったのか?と思ってしまった程でした。

さて「ジャッカー電撃隊」はこの少し後にオリジナル作品「ゴレンジャー対ジャッカー」が劇場公開されますが、戦隊シリーズにおいて2組以上の戦隊の競演は実は当時では初めての試み(歴代仮面ライダーにはあったし、アニメではデビルマンとマインガーZの競演もあった)であり、その後のOVシネマにおける競演(今でこそ当たり前にスクリーンで競演しているが)の恒例化までにも、長いインターバルがあるという、実に珍しい作風でした。しかも、この映画と同じ世界には、キカイダー兄弟 仮面ライダーV3 イナズマンもいるというから、今でいう「スーパーヒーロー大戦」の原点みたいなものですね。映画の中には「クライム4天王」という、大幹部に匹敵の新たな怪人達が登場します。
何れも「ゴレンジャー」の鉄人仮面の軍団の怪人の顔の部分を丸く抜いてアクターの顔が覗くという造形で統一されており、メンバーは、「UFO船長(安藤三男)」「鉄面男爵(潮健児)」「サハラ将軍(天本英世)」「地獄拳士(金田治)」で、アクション指導や監督も行うという金田治氏を除けば、東映特撮では有名なベテラン悪役俳優勢揃い。これにアイアンクロー役の石橋雅史氏が加わったコスプレ悪役軍団に心躍ったマニアも多かったかも知れません。(マスクの顔をくりぬいた造形と言えば、「ゴレンジャー」の黒十字総統や、「仮面ノリダーの、下半身キャミソール姿のジョッカー大首領も印象的でした。)
その四天王が合体したのが四天王ロボ、デザインは戦車がモチーフらしいです。久しぶりの全身を造り込んだ怪人が出たぞ!と思った人は多かったでしょう。「宇宙鉄人キョーダイン」のタンクーダや、「超人機メタルダー」のゴーストバンクの機甲軍団のブルチェックをも彷彿とさせます。
尚、ジャッカーは本当は大鉄人17と競演(後にライダーフォーゼで実現)する企画があったらしいですが。もしそれが実現していたら、次はスパイダーマンとバトルフィーバーJを競演させて欲しかったです。ミスアメリカとはアメコミ繋がり出し、何と言ってもどちらも巨大ロボに乗るしね。ハリウッド版スパーダーマンとパワーレンジャーの競演も同様に見たかったですね。
# by kosaisiarai | 2013-09-26 20:42 | 戦隊怪人